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RCサクセションが大好きだ。

小学生の頃、テレビ画面に映し出された「ザ・ベストテン」、キヨシローと坂本龍一のキスシーンは衝撃的だった。
中学生の頃、レンタルレコード屋で借りてダビングした「トランジスタ・ラジオ」や「君が僕を知ってる」のカセットテープは、部屋のラジカセからいつも流れていた。
コンサートに行きたかったけれど、僕の住む街にレベッカやバービーボーイズはやって来ても、RCはついにやっては来なかった。

大学進学と同時に東京へ上京し、ひとり暮らしをはじめた6畳のワンルームで、夜に腰掛け聴いていた「多摩蘭坂」。
ある時、RC好きの先輩の車に乗って、夜更けに国立の何の変哲もない坂道に着いた。

「多摩蘭坂って実在するんだ。」

坂沿いに積み上げられた石の壁には、訪れたファンからのメッセージが、びっしり書き込まれていた。もちろん僕らも書き込んだ。

そしてRCは突然活動を休止した。
結局RCのコンサートには一度も行けずじまいだったけれど、今日も我が家のコンポからは、「わかってもらえるさ」が流れてくる。

追記)
数年前、渋谷の中古CD屋で手に入れたオーティス・レディングのアルバム「ソウル辞典」のジャケットに、サインペンで書かれたメッセージ、

To Kiyoshiro!!　 Wayne Jackson　 Memphis Horns!

いつかキヨシローに会ったら、これを渡さなくちゃ。